もう三月も終わりますね。
桜はちらほら咲いているのに、開花前線のニュースよりも
コロナウイルスで話が持ちきりの毎日・・・
おさまる気配はなく、むしろ毎日増えていく感染者数。
悲しいかな、私もこれに影響されまくりな3月でした。
FACTFULNESSしようっと。
先日、FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 - Google 検索
という有名な本をちょうど読み終わった。
世界ってまあいい方向に進んでいるのかもしれない。って思わせてくれる本なので、
悲しいときや冷静になりたいとき、是非読んでみて欲しい本。
この本の著者の一人で、TEDTalkなどでもたくさん公演をしているハンス・ロスリング氏が
統計を見る大切さを教えてくれています。それも身体を張って(笑)
今ある問題について意見を言ったり解決策を練ったりすることはもちろん大切だけど、
自分が人のためと思って行うことが、実はとんでもない間違いやトラブルのタネを秘めていたりする。
バイアスを取り除いて、思考を停止するのをやめて、正しい事実を知った上で行動するには
統計は欠かせないものなのかもしれない(それに依存しすぎても駄目なのだけど)
そして確かに、過去から現在まで人類が歩んできて、間違いなく進歩はしてきていると
国連のデータは物語っている。らしい。
私は全く知らなかった。数字が嫌いなので、統計をはなっから嫌っていたんだな。
コロナウイルスの状況
【世界番】状況
日本でも外出自粛が言われ始めた今、ゆっくりネットで統計を眺めて、
COVID-19について書きたいと思います。
世界で大流行しているコロナウイルス。
統計/statistics と検索すると出てくる出てくるソースの数々!
全ての国で確認された感染者数はなんと60万人を超えている。
※回復者数、PCR検査で陽性が出たが症状がない人(=無症状病原体保有者)も含める
そして死亡者数も3万人以上と全く馬鹿にできない人数。
感染者数上位を占めるのはアメリカとヨーロッパ各国。
日本は1000人以上の患者がいるものの死亡者数は50人程度と比較的に少ない。
→ニュースで政治家が「ギリギリのところで耐えている」と言うのはそのためか。
今年3月以降のコロナウイルスによる死亡者数内訳。
参照: Coronavirus Pandemic (COVID-19) - Statistics and Research - Our World in Data
いかに高齢者にリスクの高い病気なのかがわかるグラフです。
高齢化社会の日本は70歳以上の人口割合がこの表で真っ赤(人口の20%弱が高齢者)、でイタリアも然り。
※2015年のデータより
お医者の数も問題になっているけど、
日本は1000人あたりに2〜3人の医者がいるのに対して、キューバにはなんと7人以上の医者が1000人のためにいる
ちなみにカメルーンはデータなしなので比べられない。
※2014〜15年のデータより
【日本版】状況
じゃあ、日本国内はどうだろう?
と思って調べたらすんごいわかりやすいページを見つけました。
最近の東京での感染者激増により北海道を超える人数に・・・人口密度考えたら東京の深刻さは際立つ。
次いで愛知、大阪、兵庫、神奈川・・・と続く。都市部が多いイメージ。
どこへ行っても人人人、な街中では、やっぱり感染リスクも高いのかな。
経済への影響→どこもマイナス
「アジア太平洋各国の観光来客数」
激減してる現象が著しい様子が目に見えてわかるグラフ。
Find more statistics at Statista
過去と比べてみる
「過去に流行した感染症の死亡率」
Find more statistics at Statista
エボラや鳥インフルなど、過去にも蔓延した感染症。
それでもこれほど世界的に流行ったのは久方ぶりなので、メディアは恐怖を煽る報じ方をする。
だから私はあんまりテレビ見ないのだけど、こうして見てみると危険度は比較的低いと言うこと、
高齢者や持病を持つ人々への感染を防ぐことの重要性がよくわかるなあと思う。
しかし毎冬にはやるインフルエンザなんかと比べると、コロナウイルスが際立つのは確か。
こう言う比較を頭に入れて、冷静にニュースを観れるといいなと思います。
「途上国」と「先進国」って呼ぶの、もうやめたい
コロナウイルスのこと、ニュースばっかり見てると
なんだかすごく恐ろしい病気だと思うかもしれない。
でも、冷静になって統計を見てみよう。上記で挙げたような過去の感染症と比較すると
死亡率は非常に低い。だからと言って軽視するのではなく、
基本的な衛生維持(手洗いうがい)が大切であり、まさにメディアや自治体が訴えているように
マスクの着用、消毒、不要不急の外出を避けるなどが重要な対策方法のようです。
ただただ恐怖するのではなく、
情報をしっかり厳選して、自分の頭で考えることが大切!
さて、話は変わりますが、
『ファクトフルネス』はスウェーデン人が書いた本なのだけど、
ヨーロッパ中心主義に真っ向から統計という証明を使って対抗しているようにも見える。
「途上国」と呼ぶにはもう時代遅れな世界。二つに分けられるほど、世界は単純じゃなくなっていると教えてくれる。
・貧しい国の所得レベルは上がっていて、物事はいい方向に向かっている。
・文化や宗教のステレオタイプは世界を理解することに役に立たない。
・世界は変わり続けている。死ぬまでずっと知識と世界の見方をアップデートしなければならない。
人間はパターン化本能というものがあって、なんでも分類してしまいたがる傾向にあるんだそう。
その本能を抑えろと言われても無理な話なのだけど、この本は無茶は言ってこない。
より適切な分類を見つけることで、思い込みを回避できるのだそう!
世界を4つの所得レベルに分けてしまうというのがハンス氏のアイデア。
レベル1 〜2ドル 世界におよそ10億人
レベル2 2〜8ドル 世界におよそ30億人
レベル3 8〜32ドル 世界におよそ20億人
レベル4 32ドル〜 世界におよそ10億人
つまり、「貧困」に暮らす人々は、この何十年かで減っているんです!
国連がSDGsで掲げている目標のNo.1がNo Poverty- 貧困をなくそう
だけど、これ実現可能かもしれないと思う。
レベル4で育った我々には、世界について知らないことがたくさんある。
どこのドキュメンタリーで観たのか、
頭に残っているものが「かわいそうな貧困社会」とか「動物と森で共存してる人々」
っていうせいで、遠い国のことをひどく勘違いしている人も多い。
家から一歩もでなくても違う世界の生活の様子がわかるサイトを開発してくれている。
それが DollarStreetと言って、視覚的に所得や国別で彼らの家や人々の服装がわかるようにできている。
「途上国」という固定観念をはぎ取るには(また子どもたちに見せるには)とてもいい教材になるなと思う。
もうその思い込みは古いかもしれない。
新しい考え方は、事実は、どうなっているだろう。
そんなふうに常に、自分の考え方に対して柔軟な姿勢でいれば
自然といろんな情報が聞こえてくるし、統計だって探せばいくらでも見つかる。
是非みなさんも、疑問に思うことがあった時
統計リサーチを試してみては?
ではまた来週!!!