Smeh liya Morocco - スマヒリヤ・モロッコ

モロッコ駐在生活のことを中心に、色んなことを書いてます。

異国風皐月病

書きたいことが浮かんでくる。描きたいことが浮かんでくる。
大抵、そういう時ってペンを持っていないから、何を書きたくて描きたかったのか忘れてしまう。

これをやろう、あれをやろう。思った1秒後には違うことを考えている。
なるほど人生は忙しい。忙しい。何をするために忙しいんだっけ。

回る、回る、目が回る。
猫の手も借りたいくらいに目が回っている。
けれど私は一体なんの上で回っているのだっけ。

巡る、巡る、血も陽も生命も巡る。

結局一番重要なことを思い出せないまま、1日が終わる。
あれ、これでよかったんだっけ。明日また考えればいいか。
言い聞かせて眠る。眠る。夢の中で回る。巡る。

空を飛ぶ夢を見た気がして、目覚める。忘れる。

空が青い、青い。突き抜けるほどに青い。
すっと筆で落としたような白い雲の筋が、私の思考を、貫く、貫く。

肝心なことは忘却の彼方。あの飛行機よりも、その先よりも、ずっと遠い場所にある。
異国の花、照りつける太陽、美しい、美しい。それを感じ取りまた私は、書きたいことが浮かんできて、描きたいことが浮かんでくる。

小さなノートと鉛筆を、いつもポッケに忍ばせる。回る、回る、回りながら思い出すために。
私は巡る。今日も巡る。