ラバトに来て1ヶ月が過ぎた。
肌寒かった気候が日に日に暖かくなり、日中は太陽が熱いと感じるほどに。
日差しの強さが、アフリカ。
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ラバトの街を歩いていると、突如現れる壁画たちに惹かれる。
観光スポットとかではない、普通の道で突然目に飛び込んでくる。
美しいメディナ(旧市街)の街並み。煉瓦色の壁に囲まれたエリアの中には伝統的な市場が広がり、ポツポツと小さなモスク(イスラム教徒がお祈りする場所)が並んでいる。
ただ歩いているだけで、その喧騒と雰囲気にワクワクしてしまう。
皆素通りするなんでもない路地が、実は素敵な庭園のような風景だったり。
そこらじゅうに人馴れした猫たちが日向ぼっこしていたり。
そんな平和な毎日が続くといいな。
モロッコはラマダン真っ只中で、日中、レストランは一切空いていない。
夕方4時を過ぎるとデーツとゆで卵を乗せた小皿をあちこちのレストランで用意していた。
ファスティング後に食べる最初の食事のようだ。
市場は日中も案外どこでもあいていた。
ときどきお祈りの時間になると人がいなくなって、通りが静かになる。
道端に絨毯を引いて膝を折り、祈っている人の姿が美しいなと感じる。
猫と、アートと、太陽光。
美しき、ラバト。